イヌと歩く

ぼくは愛犬を飼い始めた時、一緒にいろいろなアウトドアに行きたいなと夢を膨らませていた。アクティブなオーストラリアンシェパードを迎えたのもそもそも山登りや海などに連れて行きたかったからだった。

そんなイメージ先行で愛犬が生後半年くらいからは積極的にアウトドアに連れ出した。しかしぼくは現実を知ることになる。山の狭い山道は犬連れでは危険だったり、海や川では愛犬は泳ぐのが嫌いなようで脚までしか水に入らなかったり、キャンプではアクティブな愛犬を係留せねばならずほとんど待機状態でつまらなさそうだったり、何かと上手くいかなかった。

現実を知ったぼくはちょっと残念に感じたが、愛犬も楽しめてぼくら家族も楽しめるアウトドアを考えるようになった。そして、愛犬の性格やぼくら家族の状況も踏まえて、ぼくはハイキングこそソリューションだと気が付いた。

それからは積極的にハイキングに行くようになった。山登りほどハードでなく散歩ほどのんびりでもない。多少はアップダウンがあったり、景色を楽しめたり、ヒトにもイヌにも適度な運動になって、気分転換にもなりそうな散策路を探すのがぼくの隙間時間の使い方になった。

そしてぼくは歩くことの楽しみを知ったと思う。一人で歩くのはちょっと物足りないけれど、愛犬がいればけっこう楽しい。家族で行けば子供も楽しめるアクティビティになる。f:id:guitartochan:20220618215701j:image

もしかしたらぼくは一生の趣味を見つけたかもしれない。若い頃は読書ばかりしていたが、子供が生まれてからはめっきり本を読まなくなった。もう何かを考えたりするのは面倒に感じる。身体を動かす方が健康にも良いだろうし、気分も良くなる。年を取っても体力に合わせて歩けるし、歩くところは無数にある。ハイキングはけっこう良い趣味だと思う。

ぼくは愛犬を飼わなければこうやって歩くことの楽しみを知ることはなかっただろう。これからも愛犬といろんなところを歩いていきたい。